リチャード・ダッシャー
リチャード・ダッシャー博士は、1994年からスタンフォード大学米国・アジア技術経営研究センターの所長を務めている。また、スタンフォード大学で電気工学および東アジア研究の顧問教授として、アジアと米国の組織的関係に焦点を当てながら、地域と国のイノベーションシステム、オープンイノベーションマネジメント、ならびに最新技術が産業の構造や力学に与える影響についての研究を実施し、新たな教育コンテンツを開発している。1998年から2015年までは、高度な電子・ソフトウェアシステム、ナノテクノロジー、および人工知能やバイオエレクトロニクスなどの新分野の研究を支援する、産業界から資金提供を受けたスタンフォード大学集積システム研究所(CIS)のエグゼクティブ・ディレクターも兼任した。
政府出資の主要な科学技術プログラム・研究機関の審査委員会や諮問委員会のメンバーであり、カナダ・エクセレンス・リサーチ・チェア(CERC)審査委員会、日本の世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)のプログラム委員会、科学技術振興機構(JST)およびタイ科学技術研究所(TISTR)の国際諮問委員会で共同委員長を務めている。東北大学の顧問であり、九州大学のグローバル化アドバイザリーボードのメンバー。三菱総合研究所では未来共創イノベーションネットワーク(INCF)のシニアアドバイザーを務める。また、アジア太平洋デジタルエコノミー研究所の学術諮問委員会、および「Journal of Cyber Policy」誌(王立国際問題研究所、別称「チャタムハウス」が発行)の編集委員会のメンバーも務める。
シリコンバレー、中国、インド、日本、韓国の新興企業、事業支援機関、ベンチャー企業、非営利組織の顧問や役員として、経営コンサルティングの実務にも精力的に取り組んでいる。「Stanford Angels and Entrepreneurs」ネットワークのメンターも務める。
日本の国立大学のガバナンスへの参加を要請された初めての外国人で、2004年から2010年まで東北大学の理事と経営協議会メンバーを務めた。2001年から2003年まで、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の創設へとつながった科学技術政策担当大臣国際委員会のメンバーを務めた。スタンフォード大学で言語学の修士号と博士号を取得。1986年から1990年まで、日本と韓国に赴任する米国の外交官に全日制の言語・地域研修カリキュラムを提供する、米国国務省の上級言語地域研修センターで所長を務めた。日本語に堪能。