マハティール・ビン・モハマド
1925年12月生まれ、92歳。
野党連合を率い2018年5月9日投開票のマレーシア連邦議会下院選挙に勝利。5月10日、15年ぶりに首相に返り咲いた。
1981年から2003年にも首相を務めていたが、その在任期間中は、外国投資への開放、税制改革、貿易障壁の削減を実施したほか、多数の国有企業の民営化を主導し、世界有数の物的インフラを整備した。また、国民全体の繁栄を推進してマレーシア国内の民族的分裂の解消に取り組んだ。
1991年、商工業の発展と貧困撲滅に重点を置いた「新開発政策(New Development Policy)」に着手した。マレーシアは、工業部門の急成長や中産階級の拡大、生活の質の向上とともに、東南アジア地域で最も経済的な繁栄を遂げた活気あふれる国の1つへと発展した。
1995年には、マレーシアを情報通信技術(ICT)産業の世界的拠点にすることを目的とした「マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)」プロジェクトを開始させた。
国際舞台においてアジア・アフリカの途上国の声を届ける代弁者として従来以上の積極的な活動を展開した。1991年に長期計画「Vision 2020」を発表し、これによって2020年までを目標にマレーシアが先進国の仲間入りを果たし、成熟した民主主義国家となることを目指す道筋を示した。
過去の指導者の知的遺産を保存、明確化、普及させることを目的としたシンクタンクのペルダナ・リーダーシップ財団(PLF)の名誉総裁のほか、クアラルンプール戦争犯罪法廷(KLFCW)委員長、ペルダナ・グローバルピース財団(PGPF)の総裁も務めている。
2015年政界に復帰。考えを同じくする政治指導者たちとマレーシア統一プリブミ党(PPBM)を結成し、会長を務めている。
既婚。医師である妻シティ・ハスマ・アリとの間に7人の子どもと16人の孫がいる。